1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)22:58:37.91ID:8bW8AvR3o


chihaya_kisaragi

千早「……ほんとに千早お姉ちゃんになった!」

雪歩「いやぁ、うまく行ったね亜美さんや」

千早「『入れ替わリング』、本物ですなぁ。真美さんや」

雪歩「ねえねえ、これでもっと遊べない?」

千早「誰かと誰かを入れ替えたり!」

雪歩「自分たちでまた入れ替わったりね!」

ちはゆき「「んっふっふ〜」」

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2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)22:59:02.86ID:8bW8AvR3o


——

亜美「……ん」

真美「あ、あれ……?」

亜美「どうしたの、真美……あら」

真美「わ、私……真美ちゃんになってる……」

亜美「私の声が違う……身体も? どういうこと……!?」

真美「あ、亜美ちゃん……亜美ちゃんじゃない、よね」

亜美「千早、だけど……あなたは、萩原さん?」

3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)22:59:45.52ID:8bW8AvR3o


真美「う、うん」

亜美「これ、いったい……」

真美「どっ、どうしよう! 私の身体は……真美ちゃんは!?」

亜美「私の身体には亜美がいるのかしら……」

真美「なんでこんなことに……」

亜美「もしかして、さっきの指輪が原因なのかしら」

真美「ゆ、指輪? ……ああっ!」

4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:00:31.97ID:8bW8AvR3o


××

亜美「ゆきぴょん、千早お姉ちゃん!」

雪歩「え?」

真美「この指輪、付けてみてくれない?」

千早「どうしたの、これ」

亜美「ひみつっ!」

真美「さあさあ、左手の薬指でもいいよん」

雪歩「な、なんだか高そうだね……」

5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:01:04.29ID:8bW8AvR3o


亜美「そしたら、亜美と真美のどっちかを見つめて!」

千早「おまじないか何か?」

真美「そーそー! さ、熱いシセン浴びせてみて」

雪歩「こ、こうかな」

あみまみ「「せー、のっ!」」ギュ

千早「っ!?」

×××

6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:01:42.85ID:8bW8AvR3o


亜美「あれで気を失って、気がついたらこうだったのだから」

真美「もしかして、心と身体を入れ替える指輪だったのかな……」

亜美「そんなものがあるとは思えないけれど……私たちがこうなっているなら……」

真美「……千早ちゃん、こういうときも冷静なんだね」

亜美「まさか。でもパニックになっているままじゃ話が進まないもの」

真美「そっか、そうだよね……私も、頭を切り替えないと」

7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:02:20.84ID:8bW8AvR3o


亜美「ねえ、萩原さん。このあとの予定は?」

真美「私はレッスンがあるけど……」

亜美「……面倒なことになったわね」

真美「このままじゃ行けないし……真美ちゃんは知らないよね」

亜美「イタズラされる前に、早く見つけないと」

真美「ち、千早ちゃん! どこに行くの!?」

亜美「とりあえず、ふたりの行きそうな場所に行きましょう」

8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:03:11.03ID:8bW8AvR3o


——

千早「あれ、はるるんじゃない?」

雪歩「そだね。コンビニ入った……あ、そうだ!」

千早「えっ、なに?」

雪歩「真美たちトクイのモノマネ、この身体ならカンペキにできるんじゃない?」

千早「そっか! 見た目も声も違うもんね!」

雪歩「はるるんにバレないかどうか試してみようよ」

千早「やってみよー!」

9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:04:01.04ID:8bW8AvR3o


春香「あ、おはよー雪歩! 千早ちゃんも!」

千早「おはよう、春香」

雪歩「えへへ、おっはよっ、春香!」

千早(ま、真美! それはまこちんだYO!)

雪歩(やばっ)

春香「……? 雪歩、きょう元気だね」

雪歩「そ、そうなんだ! 好きなお茶っ葉を見つけて」

春香「お茶っ葉かー」

10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:04:36.47ID:8bW8AvR3o


春香「ふたりでコンビニにいるの、珍しいね」

千早「ちょっと欲しい物があったの」

春香「へえ……あ、ヤキニクマンのチョコ! 雪歩好きだったんだ」

雪歩「えっ!? あ、うん!」

千早(ゆきぴょんがヤキニクマンなんて見てるわけないっしょ!)

雪歩(ついクセで……)

春香「千早ちゃんは……コーラ? 炭酸は喉に悪いって言ってなかったっけ」

11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:05:33.29ID:8bW8AvR3o


千早「げっ!? あ、えーと……これは頼まれモノなの」

春香「そっかそっか」

雪歩(千早お姉ちゃんは炭酸飲まないっしょ!)

千早(喉乾いたから……)

春香「まあ、いいや。事務所には誰かいるの?」

千早「あ、亜美と真美が居ると思うわ」

雪歩「ふたりとも、寝てるんじゃないかな?」

千早(しばらくは起きないみたいだしね)

12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:06:17.27ID:8bW8AvR3o


春香「ああ、じゃあコーラは亜美と真美からの頼まれモノなんだ」

千早「ええ」

春香「千早ちゃんを使い走るなんて」

千早「いいのよ、ふたりともとっても可愛いから」

雪歩(なっななな何言ってんの!?)

春香「生意気だけどねー。まだ子供だもん」

雪歩「こ、子供じゃないよ!」

春香「えっ!?」

13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:07:04.42ID:8bW8AvR3o


千早(なにやってんの真美まで!)

雪歩(うう、つい)

春香「ま、まあそうだよね……共演するアイドルには、まだ小学生の娘とかもいるし」

雪歩「そうそう」

春香「これ、亜美と真美には内緒ね? 子供扱いされてたら怒って、また私の脇腹くすぐると思うし」

千早「そうね、黙っておくわ」

雪歩(これは後で脇腹刑ですなぁ)

14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:07:47.40ID:8bW8AvR3o


春香「私、そろそろこれ買って事務所行くけど……ふたりは?」

千早「ちょっと散歩でもしようかしら、って話していたところよ」

雪歩「うん。お仕事も入ってないから」

春香「あれ、雪歩って私と一緒にダンスレッスンじゃなかった?」

雪歩「そ、それまでには戻るよ! お昼の2時からだよね」

春香「もー、ちゃんと覚えててよ。3時からBスタジオ!」

雪歩「うん!」

15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:08:40.04ID:8bW8AvR3o


春香「じゃあね!」

千早「またね」

雪歩「また後でね!」

千早「……ゆきぴょん、レッスン入ってるんだって」

雪歩「予定がないのをチェックして、入れ替わリングを使ったのに……」

16:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:09:16.27ID:8bW8AvR3o


千早「ゆきぴょんに身体返しちゃう?」

雪歩「でも、そしたら千早お姉ちゃんにも返さないと」

千早「そしたらまた別の誰かにいたずらすればいいっしょ!」

雪歩「そだね!」

17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:09:53.82ID:8bW8AvR3o


——

亜美「萩原さん。あれ、私たちよね」

真美「そ、そうだね……なんか変な感じ」

亜美「自分が動いているのを見るのは、ちょっと不思議ね」

真美「どうしよう。正直に話したら身体を返してくれるかな」

亜美「……ねえ、萩原さん。ちょっと考えがあるんだけど」

真美「えっ?」

18:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:11:00.55ID:8bW8AvR3o


亜美「私たち、亜美と真美のフリをするの」

真美「それ……どういうこと?」

亜美「私と萩原さんが、この身体に居なかったらパニックになると思わない?」

真美「ま、まあ……それで、自分の身体の中に自分自身が残ってる、っていう風にするの?」

亜美「きっとその方が正直に話してくれると思うの。試しに戻してみよう、ってなったら大成功でしょう」

19:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:11:57.49ID:8bW8AvR3o


真美「そっか……さすが千早ちゃん」

亜美「ただ、私は演技にあまり自信がないから……そこは萩原さんに任せてみたい」

真美「ちゃんと出来るか不安だけど……モノマネみたいな感じだよね。たぶん大丈夫ですぅ」

亜美「それじゃあ、行きましょう」

真美「うん!」

20:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:13:19.58ID:8bW8AvR3o


——

千早「あ、あれ? 亜美と真美が歩いてるよ?」

雪歩「ってことは……ゆきぴょんたち、もう起きちったの!?」

千早「あっちのリングをつけた人はしばらく起きないって……バレてるかな?」

雪歩「バレてるっしょー……こうなったら、身体も返そっか」

千早「だね、ゆきぴょんはレッスンがあるみたいだし」

雪歩「ちぇー、ふたりにバレてたらもうリングでいたずらできないよ」

21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:14:11.06ID:8bW8AvR3o


真美「あっ、千早お姉ちゃん! ゆきぴょんも!」

亜美「こんなとこでどしたの?」

雪歩「えっ!?」

千早「え……その、えっ?」

亜美「コンビニ?」

雪歩「ちょ、ちょっ……千早お姉ちゃん、だよね?」

22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:14:40.43ID:8bW8AvR3o


亜美「えっ? 亜美だよ?」

真美「んっふっふ〜、もしかしてゆきぴょん。亜美が歌ウマすぎて千早お姉ちゃんに見えちった?」

千早「ま、待ってよ! 亜美たちは千早お姉ちゃんと、ゆきぴょんと身体を入れ替えて……」

真美「身体? 入れ替わり? ……なんのこと?」

亜美「亜美も亜美だよ?」

雪歩「ま、まさか……ゆきぴょんと千早お姉ちゃん、消えちゃったの?」

23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:15:27.14ID:8bW8AvR3o


千早「ね、嘘はやめてよゆきぴょん! 千早お姉ちゃん! 亜美たち、もとに戻すからぁ!」

雪歩「ゆきぴょんもレッスンあるんだよね!? ちゃんと謝るからっ!」

亜美「……もうこれぐらいでいいんじゃない?」

千早「!」

真美「あはは、ごめんね。ちょっとお芝居しちゃった」

雪歩「ゆ、ゆきぴょんなんだよね!?」

24:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:18:00.46ID:8bW8AvR3o


真美「千早ちゃんのアイデアなんだ。ふたりを怖がらせようと思って」

亜美「あの指輪は人を入れ替える指輪なんでしょう? いたずらにしても度が過ぎてるわ」

千早「ごめんなさい……」

雪歩「ほ、ほんとにヒヤッとしたよ……消えちゃったのかと思ったもん」

真美「もう使ったらダメだよ、亜美ちゃんも真美ちゃんも」

亜美「萩原さんはこの後レッスンがあるんだから、戻してくれないと」

25:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:19:04.57ID:8bW8AvR3o


千早「ごめんね、いま入れ替わリングを……」

亜美「入れ替わリングってどういうものなの?」

雪歩「リングをはめた人同士で見つめ合って、手を触ると身体が入れ替わるんだよ」

真美「なんだか怪しいね……」

雪歩「知らないおばちゃんにもらったの」

亜美「そんな危ないもの、使わないほうが……」

26:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:19:49.73ID:8bW8AvR3o


雪歩「あはは、もうやめとくよ。でも、メッチャ楽しかったよね。亜美?」

千早「……ない」

真美「えっ」

千早「い、入れ替わリングが! どこにもないっ!」

真美「えっ、ええええっ!? どうして!?」

千早「ポケットに入れといたのに……もしかして、落とした?」

雪歩「落とした、って……!?」

27:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:20:20.36ID:8bW8AvR3o


亜美「それじゃあ私たちは、元に戻れないの……!?」

千早「ま、待って……事務所とコンビニしか行ってないから、道とかに落ちてるかも」

真美「わ、私コンビニを探しますぅ!」

雪歩「真美、あっちの信号まで探してみる!」

亜美「私たちは事務所に戻るわよ!」

千早「うう……」

亜美「ほら、急いで! 泣くのは後にして!」

千早「う、うんっ」グズッ

28:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:20:57.45ID:8bW8AvR3o


——

春香「おっはよーござ……あれ? 誰も居ない?」

美希「ミキがいるの」

春香「あ、美希。おはよー……美希だけなんだ?」

美希「そうみたいなの。ミキが来た時は誰も居なかったよ、鍵はあいてたけど」

春香「ちょっと怖いね……それは?」

美希「ここに置いてあった指輪なの。綺麗だよね」

29:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:21:34.27ID:8bW8AvR3o


春香「なんだか高そう……あんまり触らないほうが」

美希「ペアリングみたい。そうだ、春香も付けてみて」

春香「あ、ちょっと……」

美希「あはっ、ピッタリなの!」

春香「ほんとだねー……すごく綺麗」

30:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:22:43.04ID:8bW8AvR3o


亜美「……春香、美希!」

千早「はるるん! ミキミキ!」

春香「あ、千早ちゃん。亜美」

美希「おはよーなの」

亜美「そ、その指輪は付けちゃいけないの! 今すぐ外して!」

千早「これ付けてると大変なことになっちゃうんだよぉっ!」

美希「なんだかふたりとも、喋り方……ヘンだよ?」

31:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:23:15.53ID:8bW8AvR3o


春香「あははっ、千早ちゃん、モノマネへたっぴだね」

千早「モノマネじゃなくて……」

美希「これ、亜美のだったの?」

千早「そ、そだね……」

美希「あれ、やっぱり千早さんの? ……まあいっか、いま外すね。春香、手貸して」

春香「うん」

千早「あ、ダメっ!」

32:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/29(火)23:23:47.16ID:8bW8AvR3o


——

真美「千早ちゃん! 亜美ちゃん!」

雪歩「ミキミキとはるるんは大丈夫なの!?」

亜美「……たぶんダメだと思う」

千早「なんで手触っちゃうの……」

春香「……あふ」

美希「あ、あれ……?」

おわり

元スレ:千早「入れ替わリング!」雪歩「んっふっふ〜」http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451397517/